ピラティス入門クラスを担当させていただくとさまざまな「ピラティス疑問」のご質問をいただくことがあります。私はピラティスをもう何年もやっているので当たり前だと思っていることに対して質問をいただけるのでとてもいい機会です。
もしあなたも疑問に思うことがあればピラティスインストラクターに質問を投げかけてみてください。ピラティスは動作に必ず理由があります。きちんとあなたの質問にも答えてくれることでしょう!是非私にも聞いて下さいね。
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先日は「どうしてピラティスは吐くときに動き出すことが多いんですか?」という疑問をいただきました。
素晴らしい疑問ですよね。なんでいちいち「吸って〇〇、吐いて〇〇」と呼吸と一緒に動作の説明をしているのでしょう?
そういえば私もインストラクターの資格を取る際に、呼吸の指示と動作の指示。言うことが多くて早口になってしまうっと悩んだっけ。と思い出しました。それでも省かないのは理由があるからです。
それは『呼吸と体が連動しているから』です。
まず、呼吸とは?
呼吸という動作はどこで行われているかご存知でしょうか。そう体の胴体の部分。胸ですよね。中学校などの人体模型を思い出せますか?肺が呼吸のやりとりをする臓器です。それは肋骨の中に守られて存在しています。最近はヨガやピラティスの普及で腹式呼吸/胸式呼吸などの呼吸の仕方についても注目されるようになりましたが、どちらにせよ呼吸は肺で行われています。
肺自体には空気を取り入れてり、吐き出すための動く力はありません。その周りの筋肉たちが肺を動かしているのです。
腹式呼吸なら横隔膜という肋骨の下にドーム状にある筋肉がメインになります。私のイメージとしては肺が縦に動くイメージです。内臓のマッサージにもなりリラックス効果がありますね。
胸式呼吸なら肋間筋という肋骨の間にある筋肉たちがメインになります。私のイメージとしては肺が水平面やボールが膨らんだりしぼんだりするような動きのイメージです。集中力を高めてくれます。
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その時体はどうなっているの?
子供が寝ていると呼吸を吸っているのか、吐いているのかよくわかりますよね?体の中の動きですがそれにつられて体が動いているのを見ることができます。人のだけではなく自分の呼吸も外側から感じることができますよ!
深呼吸をしてみてください。
息を吸うと体をそらしたり、手を伸ばしたりしたくなりませんか?またはその方が気持ちよく吸えるはずです。
息を吐くときは体を少し丸めたくなりませんか?ため息などが分かりやすいかもしれませんね。ハァと少し前に体が移動していきます。このように私たちの体は呼吸と連動しているのです。
私たちの体はこの仕組みを理解しています(頭の知識として知っていなくてもです)。重い荷物を持つときも「ふんっ!」と踏ん張ったり、立ち上がる際に「どっこいしょ」などと声をだすのはこのためでもあります。意図しなくても使っています。
逆に、体と呼吸が合わないと体の動きを妨げたり、動作の負荷となることもあります。
ピラティス初心者の方は特に呼吸を大切にしましょう
ピラティスのエクササイズはエクササイズの補助として呼吸を使います。(たまに応用や上級エクササイズで呼吸を逆にし、負荷にすることもあります)体の作用をうまく味方につけてあげると動かしやすくなり、きついと思っていたエクササイズも楽々クリアできることもあります。
しかし、グループレッスンでピラティスを始めたばかりのころはエクササイズの動き方についていくのがやっとになってしまうかもしれません。2~3カ月くらい同じ先生のレッスンを受けて動きの習得をしてみましょう。せっかくレッスンに参加しているのですから、まずは動きます!その時に「呼吸の指示まで聞いてられない!考えられない!無理!!」というのであれば取りあえず呼吸を続けることを意識してみてください。無呼吸になるよりは指示と違くても呼吸をするほうが断然いいのです!
2~3カ月くらいしたらレッスンの雰囲気などには慣れてくるはずです。場所に慣れてくると心も落ち着いてきてインストラクターやトレーナーの声を聞くスペースが自分の中で生まれてきます。そこからゆっくり呼吸のコントロールをしてみてくださいね。
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当スタジオのようにパーソナルレッスンのスタジオであれば初めから呼吸と動作を同時に習得していくことができます。
1対1ですからあなたの呼吸と体が合っているときと、合わずに使ってしまっているときをきちんと把握して負荷を変えたり、エクササイズの速さを変えることができるからです。自分でコントロールしようと思わなくても知らない間に呼吸と動作が合うようになりますよ。
まとめ
ピラティスは体の中での動きも意識したエクササイズになっています。ほかにも関節や筋肉の動きを意識して動かしてほしいのですが、一番自分でコントロールもしやすく、感覚を得やすいのが「呼吸」です。ピラティス初心者の方は体幹や筋肉を使う感覚も弱いので吐きながら動くことによって意識が高まり、よりピラティスの効果を得られやすくなるでしょう。
また日常生活ではあまり意識していない呼吸ですが、ピラティスの時に意識していくことで、呼吸と体のタイミングが合うようになり、身体が動きやすくなっていきます。まずはピラティスで呼吸と体の息を合わせていきましょう!
IROHA Pilates & Conditioning Studio主宰 一ノ瀬 華恵