ピラティスを初めて受けてみると「呼吸と動作が途中から分からなくなっちゃう!!難しい。」という方にピラティスと呼吸の関係について不安を解消していきましょう!
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どうしてピラティスの呼吸を難しく感じるのかというと、ピラティスインストラクターの指示をしっかり聞き、慣れていない動きしながら全ての指示をその通りやろうとしているからだと思います。もちろんその通りに正しくやろうとすることはいいことなのですが。聞きながら、動きながら、そして確認までするという3つの作業をいっぺんに行っているので頭が混乱してしまうのです。”動く”に関しては腕、足、体幹、そして呼吸とたくさんの指示が出ます。
特にグループレッスン中は説明する時間よりも、動いている時間を多く取る場合が見受けられ、言葉が長くならないようにより簡潔に指示をしている場合もあります。また、ピラティスには骨の名前や筋肉の名前が出てくることがあり、日本語なのですがどこのことを指しているのか意味が分からないまま聞いていると難しく感じます。
ではその言葉の意味や、何をやりたいのかというゴールが事前に分かっていると混乱せずに過ごせ、ピラティスインストラクターの指示に対しても冷静に対応できるようになります。
ピラティスは胸式呼吸
まずは基本の呼吸のお話をしましょう。ピラティスは「胸式呼吸」を推奨しています。読んで字のごとく胸での呼吸です。
胸といわれると上半身の前側についている胸をイメージしてしましますね。ですがこの胸は「胸郭(きょうかく)」の胸をさしています。日本語のズレ、そして少し難しい言葉が出てきましたね。胸郭とは、胸のところにある背骨(胸椎12個)と、そこから左右に12個ずつ広がっている肋骨、そして前側の胸の真ん中にある胸骨のことです。
実際に触って胸郭を確認することもできます。まずは肋骨。体の前側にある胸の下のあたりを触ってみてください。アンダーバストのあたりから下5センチくらいの範囲です。ゴリゴリと骨が何本かあるのが分かりましたか?それが肋骨の前側です。胸の横側、脇の下あたりも触るとゴリゴリした骨がありそれが肋骨の横側です。その要領で背中でも肋骨に触ることができますよ。そして、その肋骨がつながっている背骨が胸椎です。最後に胸骨は胸の真ん中をトントンしてみると硬い感触と骨の音がしてきますよ。
胸郭の役割は胸部臓器(肺や心臓)の保護と呼吸運動をおこなうことです。そう呼吸運動!
胸郭がより大きくなめらかに動くことは体の本来の動きに適しているのです。
そして胸式呼吸では交感神経を優位にしていきます。交感神経が優位になると頭がすっきりとし適度な集中力を体に与えることができます。それにより、胸式呼吸は頭で動作をイメージしたり、実際に動かしていくピラティスの動きをはかどらせてくれるのです。
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呼吸が分からなくなったら
普段何気なくしている呼吸。胸式呼吸とか腹式呼吸とか、早くしたり遅くしたり、意識してないですよね。いざ意識してみるとコントロールが意外と難しいことや、ついつい忘れてしまうことに気が付くはずです。
そこにさらに動作の指示をされると初心者の方は動けなくなってしまいます。そんな時は呼吸をし続ければ大丈夫です。胸式呼吸は確かにピラティスと相性がよく、推奨されていますが、呼吸を止めてしまうと苦しいのはもちろんのこと、体の中に酸素がうまく回らなくなり疲れを感じやすくなります。まずは動きに慣れるために無理なく動いていきましょう。ピラティスは規則的な動きが多く、何度か繰り返していると体が動作を覚えていきます。2つの慣れないことを同時にやろうとするから焦ってしまうのです。焦らず1つづつ解決していきましょう。
パーソナルレッスンであればもっと簡単な動作からに変更してもらい呼吸と動作をゆっくり習得していくのがいいかもしれません。
グループレッスンの場合はレッスンの前に呼吸が分からなくなってしまうことを先にインストラクターに伝えておくのをお勧めします。きっとフォローしてくれますよ!
呼吸による補助と負荷
呼吸をとりあえずし続ければいいのなら、どうしてピラティスには胸式呼吸のほかに吸って吐いての指示があるのでしょうか?
もちろん理由があります。
私たちの体は息を吸うときに胸を広げ、背中を少し反る動作をしやすいと感じます。逆に息を吐くときは背中を丸めようとするはずです。深呼吸やため息をついてみて確認してみてくださいね。
私たちの体は背骨や肋骨の方向で呼吸のしやすい・しにくいがあります。それをエクササイズに取り入れることで呼吸と体勢が合う時は呼吸は補助となります。わざと呼吸と体勢をずらして負荷にすることもあります。ですから動作と呼吸が分からなくなった時はとりあえず呼吸をし続ければ、人はわざわざ苦しいことは避けるので自然と補助として使うことになります。止めないようにだけお気を付けください。
まとめ
難しく感じてしまう呼吸のコントロール。意味が分かると頭の中も気持ちも整理され、落ち着いてレッスンに集中していただけるかと思います。また、今回のように細かい知識が入ってくるとあなたのピラティスインストラクターが言っている意味をくみ取りやすくなります。忘れないうちにピラティスのレッスンにお出かけくださいね。
Hanaeから。
ピラティスはガイドラインとして胸式呼吸や吸う・吐くのタイミングを推奨しています。まずはガイドラインに沿った基本のピラティスができるようになると安全です。しかし、そればかりを気にして力んでしまったり、集中できなくなってしまっては楽しくないですし、ピラティスの効果を得ることができません。呼吸法で戸惑うのはあなただけではありません。横で楽々そうにやっているように見える人も最初は困惑したはず。Hanaeもわからなくなった人です。焦らず、あなたのペースで行ってみてくださいね。
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IROHA Pilates & Conditioning Studio主宰 一ノ瀬 華恵