— ピラティス —

『分からない』は、身体を知る入り口

 

こんにちは!
茨城県守谷市 IROHA Pilates & Conditioning Studio(イロハ ピラティス&コンディショニングスタジオ)のHanaeです。

 

ピラティスのレッスンをしていると、

「よく分からないです」

という言葉を聞くことがあります。

何をしているのか分からない。
どこを使っているのか分からない。
合っているのか分からない。

なんなら、

「もう、何が分からないのかも分からない!」

みたいなときもあります。笑

でも私は、この「分からない」という時間をけっこう大切にしています。

なぜなら、

「分からない」は、自分の身体を知る入り口だから。

今日は、そんな話です。

ピラティスって、分からなくない?

私も、ピラティスを始めた頃は分からないことだらけでした。

私はクラシックバレエを長くやっていたので、身体を動かすことには多少なりとも自信があったのだと思います。

でも、ピラティスを始めてみたら、

「お腹をこう使って」

と言われても、

……どういうこと?

骨盤を動かさないようにと言われても、

……今、動いてるの?動いてないの?

ロールアップで起き上がれなくて、

……なんでできないの?

説明してもらっても、

……やっぱり分からない。笑

そんなことがたくさんありました。

養成コースに入ってからも同じです。

解剖学を勉強して、

「この関節がこう動くと、この筋肉はこう働いて……」

と説明を聞いても、

頭では「ふーん」と聞いているけれど、本当に理解できていたかというと怪しいものです。笑

そして、インストラクターになった今だってあります。

違う先生のレッスンを受ければ、

「このエクササイズを、今日はどういう意図でやっているんだろう?」

と考えることもあります。

身体って、知れば全部分かるようになるものではないんですよね。

むしろ知れば知るほど、

「あれ?これはどういうことだろう?」

がまた出てきます。

「分かる」は気持ちいい。

「分からない」はちょっと居心地が悪い

「分かった!」

って、気持ちいいですよね。

できなかったことができた。
理解できなかったことがつながった。

頭の中で電球がピカッと光るような感覚があります。

だから私たちは「分かる」が好きです。

反対に、

「分からない」

は、ちょっと居心地が悪い。

大人になると特に、

「分かりません」

と言いにくいこともあります。

なんとなく頷いて、
なんとなく「ふーん」と処理して、
そのまま先に進んでしまう。

でも身体の場合、そこで少し立ち止まってみると面白いんです。

「分からない」を、もう少し見てみる

レッスンで、

「分からないです」

と言われたら、私はけっこう嬉しいです。

そこから、

「何が分からない?」

と一緒に探せるから。

すると、

「力を入れてるつもりなんですけど……」
「ここじゃなくて、こっちが疲れます」
「なんか右だけ変なんです」
「うまく言えないけど、詰まってる感じ?」
「さっきの方がラクだった気がする」

いろんな言葉が出てきます。

解剖学的に正しい言葉じゃなくていいんです。

むしろ私は、

その人が自分の身体をどう感じて、どう表現するのか

を聞くのが好きです。

「なんか変」
「こっちはスカスカする」
「ここがギュッとなる」
「こっちだけ頑張ってる感じ」

そんな言葉にも、その人の身体を知るヒントがたくさんあります。

「分からない」は、自分とのコミュニケーション

子どもの頃、勉強で分からないところを聞かれて、

「何が分からないの?」

「分からないから分からないんだよ!泣」

みたいなこと、ありませんでしたか?

私はありました。笑

でも今考えると、

「どこから分からなくなったんだろう?」

と探していくこと自体が、理解するための大切な過程だったんですよね。

身体も似ていると思っています。

たとえば、

「この動き、よく分からない」

だったら、

動かし方が分からない?
どこを感じたらいいのか分からない?
左右の違いが分からない?
そもそも何を目指している動きなのか分からない?

ひとつずつ、自分の身体に聞いてみる。

すぐ答えが出なくても大丈夫です。

「今の私、分かってないんだな」

と気づくこと自体が、もう自分の身体を見始めています。

身体には、ひとつの「公式」があるわけではない

2021年にこのブログを書いた私は、

「まずは正しい姿勢という公式を知ることが大切」

と書いていました。

今は、少し違う考え方をしています。

身体には、

「これが全員にとっての正しい姿勢です」

というひとつの公式があるわけではありません。

骨格も違えば、生活も違う。
その日の身体の状態だって違います。

だから今の私は、正解の形を覚えてもらうというより、

「今、どこに力が入っている?」
「こっちに動くとどう?」
「さっきと何が違う?」

と、自分の身体を感じてもらうことを大切にしています。

私が答えを全部渡して、

「はい、これが正解です」

で終わるのではなく、

一緒に試して、
一緒に観察して、

「あ、こっちの方が動きやすい」

を見つけていく。

その経験が、自分の身体を知ることにつながっていくと思っています。

「分からない」の先には、新しい発見がある

ピラティスを続けていると、

ずっと分からなかったことが、ある日突然つながることがあります。

何回言われても分からなかったのに、

「あ!これ!?」

となる。

この瞬間は、本当に面白いです。

何年やっていても抜けない癖もあります。

同じところで何度も迷子になることもあります。

でも、

「まだ、ここはよく分からないな」

と知っているから、また観察できます。

そしてある日、

「前と違う」

に気づく。

「分からない」は、できない証拠ではありません。

これから知っていける場所が、そこにあるということ。

私はそう思っています。

だから、IROHAでは「分からない」を聞きたい

私はレッスン中の、

「分からない」

を聞くのが好きです。

眉間にちょっとシワを寄せながら考えている顔も、

「なんて言ったらいいんだろう……」

と自分の身体を探している時間も。

そこから出てくる、その人なりの言葉も。

「あ、この人はここに違和感を感じるんだ」

「こんなふうに身体を感じているんだ」

と、その人のことを知れるからです。

だからIROHAでは、

「先生の言っていること、よく分かりません」

も、遠慮なく言ってください。笑

分からないことを習いに来ているんですから。

分かったふりをして先に進む必要はありません。

私からも、

「今ちょっと、よく分からなくなってます?」

と声をかけることがあります。

そこから一緒に、

「じゃあ、何が起きているんだろう?」

を探します。

一人で迷子にはさせません

2021年の記事の最後に、私は、

「一人で迷子にはさせませんから、一緒に私と迷子になってみたり、いろんな方法を試してみたりして」

と書いていました。

久しぶりに読んで、これは今も好きだなと思いました。

インストラクターだから、最初からすべての答えが分かっている。

そんなことはありません。

私にも、

「ん?これはどういうことだろう」

と考えることがあります。

でも、身体を見るための知識や経験はあります。

だから一緒に立ち止まって、
動きを変えてみたり、
触れてみたり、
言葉を変えてみたり。

いろんな方法で糸口を探していきます。

そして、

「あ、これかも!」

が見つかったときは、やっぱり嬉しい。

身体って、知れば知るほど面白いです。

だから、

分からなくて大丈夫。

すぐにできなくても大丈夫。

「分からない」は、身体を知る入り口です。

そこから一緒に、自分の身体を探っていきましょう。

※この記事は2021年に公開した内容をもとに、現在の知識や考え方に合わせて2026年に加筆・修正しています。

当時から変わらない考えもあれば、学びや経験を重ねる中で変わったこともあります。

過去の言葉も残しながら、「今ならどう伝えるか」を大切に書き直しました。

Pilates & Conditioning Studio Hanae

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